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知事からのメッセージ 風紋 -新春対談

印刷ページの表示 ページ番号:0001001863 更新日:2013年1月30日更新

新春対談

大分県知事 広瀬勝貞

 明けましておめでとうございます。

 新春TV番組でいろいろな方と対談させていただきました。

 エジプト考古学を語らせると、今でも少年のように目を輝かせる早大名誉教授吉村 作治氏もその一人ですが、子どもの頃、小学校の先生に「伝記を読みなさい。沢山の人生を知ることができるし、自分の夢探しにも役立つよ」と教えられ、読み漁って数十冊、とうとうイギリスの考古学者カーターの自伝「ツタンカーメン王のひみつ」に出会い、「エジプトへ行こう」と決心したそうです。そしていろいろの人に助けられて今日に至ったと言っていました。夢を掴んだ少年も立派だし、後押ししてくれた大人達も素晴らしいと思いました。

  夢を叶えるという意味では、作詞家で今やA K B48のプロデューサーとしても有名な秋元 康氏との対談も刺激的でした。アイドル候補生たちには、懸命に努力することは必要だけど、そこで一歩抜きん出るためには併せて「チャンスの入口」を見つけることが大事と言っている。それは努力の延長上にあるかもしれないし、ピンチの切り返しにあるかもしれないし、全くの偶然に出合うかもしれないが、自分で考え、行動して見つけ出しなさいと要求している、とのことでしたが、誰にとっても大事なことですね。

 そんな中、塩糀人気の火付け役、佐伯市の糀屋本店女将の浅利 妙峰さんと、鮎魚醤を作り、こちらも静かなブームを呼んでいる日田市のまるはら醤油当主、原 次郎左衛門正幸氏との鼎談では、お二人の活動を大変頼もしく伺いました。伝統は大切にしながら、加えて、新しいものに挑戦し、全国あるいは世界各国に向けて売り歩く、大分県にもそんな人が続々育っていることにわくわくする思いです。

 苦手の論語の中では、私は「学べば則ち固ならず」という言葉が好きですが、新年早々素晴らしい話を伺い、学ぶことができました。

 何かと飲む機会の多い正月ですが、孔子は「酒は量なし、乱に及ばず」とも言っているそうです。礼節にうるさい孔子ですが、川柳ではこれをもじって、「酒ばかりかつてにしろと孔子いい」と詠まれています。これは教えの前半だけを都合よくとったものでしょう。ご自愛のほどを。

県政だより新時代おおいたvol.86 2013年1月発行